東高津宮(元高津)【大阪市・天王寺区】
大阪市天王寺区にある東高津宮(ひがしこうづぐう)は、上本町駅から徒歩すぐという立地ながら、静かで穏やかな空気に包まれる神社です。地元では「元高津さん」と親しまれ、忙しい日々の中にそっと寄り添ってくれるような存在です。
お祀りされているのは、民を想い税を免除したというエピソードで知られる仁徳天皇と、その皇后・磐之姫命。やさしさにあふれるご神徳にふれながら、心を落ち着けたい時にぴったりの場所です。
ちょっと一息つきたい時、静かな時間を過ごしたい時には、ふらりと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。上本町エリアにありながら、まるで別世界のように穏やかな空気を感じられる、小さな癒しの神社です。
上本町駅すぐ。小さな優しさに出会える神社、東高津宮へ
忙しい毎日の中で、ちょっと心を落ち着けたい。
そんな時にぴったりの、駅チカ神社があります。
それが、近鉄・上本町駅からすぐの場所にある「東高津宮(ひがしこうづぐう)」。
地元の人からは「元高津さん」の愛称で親しまれる、静かでやさしい雰囲気の神社です。
民の暮らしを想った、仁徳天皇をおまつりする神社
この神社におまつりされているのは、第十六代・仁徳天皇と皇后・磐之姫(いわのひめ)。
万葉の時代、天皇は「人々の家から煙が出ていない=ごはんも炊けないほど困っている」と気づき、
なんと3年間も税を免除したというエピソードが残されています。
民の幸せを一番に考える、そんな理想のリーダーのような神さまなんです。
「元高津さん」ってどんな神社?
かつてこの場所は、「難波高津宮」と呼ばれ、都が営まれていたと伝えられています。
大阪市歌にも「高津の宮の昔より〜」と歌われる由緒ある場所なんです。
江戸時代には「平野社」、明治には「元高津神社」、
そして今は「東高津宮」と名前を変えながらも、変わらず地域を見守ってきました。
上本町駅のホームにあった神社が、お引越し?
もともとは、今の近鉄上本町駅のホームがあったあたりに鎮座していた元高津さん。
昭和初期、駅の拡張工事にともなって、現在の静かな住宅街「新梅屋敷跡地」にお引越ししました。
今の拝殿は、中央区の「高津宮」から譲り受けたものだそうですよ。
戦火を越えて。今も変わらず、やさしく見守る
戦争中には空襲で社殿が全焼するも、ご神体は地下の防護施設で無事だったという奇跡のような話も。
戦後、地域の人々の想いとともに再建され、今も変わらずこの場所に在り続けています。
「たかつ」とは、“天からの岩船”が降り立った港?
神社の名前にある「高津(たかつ)」は、「高い場所にある港」の意味だとか。
昔、神さまが岩船に乗って降り立ったという伝説もあるロマンあふれる地名です。
今では「こうづ」と読まれていますが、古くは「たかつ」が正式な読み方だったようですよ。
おわりに:静かだけど、あたたかい。そんな神社が、すぐそばに
派手な観光地ではないけれど、ふと立ち寄って背中を押してくれるような場所。
東高津宮は、そんな神社です。
上本町に来たついでに。仕事帰りのリフレッシュに。
ちょっとだけ、神さまと静かに話したくなった時に。
そんな時は、ぜひ「元高津さん」に会いに行ってみてくださいね♡
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