砂丘のまちに佇む、北島の鎮守さま
大阪・住之江区の静かな住宅街に、そっと寄り添うように佇む「髙砂神社」。
地元では“たかさごさん”の愛称で親しまれ、今も変わらず、まちの暮らしをそっと見守り続けています。
駅からのんびり歩いて、ふと現れるこの神社は、実は江戸時代から続く由緒あるお社。
日々の喧騒をちょっとだけ離れて、心を落ち着けたいときにぴったりのスポットです。
きっかけは、加賀屋さんの新田開発から
時は元文二年(1737年)。大阪の豪商・加賀屋甚兵衛さんが、今の北島町に新しい土地を切り拓こうと決意。
当時はまだ海の浅洲だったこの場所に目をつけ、新田として開発を始めました。
そしてその土地の守り神として、出身地・河内国の神さま天水分大神をお迎えし、
小高い砂丘にお社を建てたのが「髙砂神社」のはじまりです。
名前の由来は、あの有名な“高砂や〜”
神社の名前の由来は、能楽の名曲『高砂』から。
住之江の地名にも登場するこの謡曲にちなみ、小高い丘の上にあることから「髙砂神社」と名づけられたんだそうです。
神社が建てられて以来、新田の守り神として人々の暮らしを支えてきました。
火災・戦後…それでも守り続けられてきた場所
天保六年の火災で社殿が焼け落ちてしまったこともありましたが、
翌年には再建され、地域の人々によって丁寧に守り継がれてきました。
その後、昭和の大改修を経て、今の清らかな佇まいに。
心静かな境内には、長い歴史の重みと、地域へのやさしいまなざしが感じられます。
今も変わらず、“心のよりどころ”として
「家内安全」「交通安全」「厄除け」のご利益があるとされる髙砂神社は、今でも多くの人に愛される氏神さま。
昔ながらの北島のまちとともに、ゆっくりと時を刻んでいます。
季節の移ろいを感じながら、心を整えたい日に。
ちょっとだけ足を伸ばして、髙砂神社で静かな時間を過ごしてみませんか?
主祭神 [神社の中心的な神様]
- 天水分神
- 住吉大神
- 柿本人麿
- 外七柱
御神徳 [神様から授かる恵みやご利益]
- 家内安全
- 交通安全
- 諸厄難除