長柄八幡宮【大阪市・北区】
大阪市北区の静かな住宅街に佇む長柄八幡宮は、鎌倉時代から続く歴史をそっと伝えてくれる、やさしい雰囲気の神社です。
境内には“国宝級”とも称される美しいご神像が祀られ、雷除けのご利益で知られる出雲神社も並んでいます。地域の人々に大切に守られてきたこの場所は、心を落ち着けたいときのよりどころにもぴったり。
北区の歴史や文化を感じながら、ちょっと寄り道するように訪れてみてはいかがでしょうか。普段の一日が、少しだけやさしく彩られるはずです。
静かな住宅街にひっそりと佇む、長柄八幡宮
梅田からもほど近い、大阪市北区の長柄エリア。高層ビルや賑やかな駅前とはちょっと違った、落ち着いた街並みの中にある「長柄八幡宮」は、知る人ぞ知る“癒しの神社”。
通勤の途中や、お散歩がてらふらっと立ち寄れる場所に、700年以上の歴史が静かに息づいています。
はじまりは鎌倉時代。八幡さまをお迎えした神社
長柄八幡宮が創建されたのは、今から約720年前、鎌倉時代のこと。京都・男山の八幡宮から御神霊を勧請して祀ったのがはじまりとされています。
当時の人々は、この神社のお祭りの日を「弓の日」として特別な日とし、お休みにしていたのだとか。なんだかその風習も、ちょっと素敵ですよね。
八幡神のご神像は“国宝級”の美しさ
ご神体として祀られているのは、僧形(そうぎょう)八幡神の像。これは鎌倉時代の特徴を色濃く残す貴重なもので、国宝クラスとも言われるほどの逸品のようです。
できれば、じっくり拝見したいですね。
牛や馬も通れなかった!? 神威に守られた不思議な道
かつて神社のそばを通る道では、牛や馬がどうしても前に進めず、別の道へと回り道をした…という言い伝えがあるんです。どこか神秘的で、ちょっと鳥肌が立つような、でも守られている気もしてきますよね。
雷除けにご利益がある、出雲神社も並んでいます
長柄八幡宮の境内には、出雲神社(旧薬師堂)も並んで祀られています。いつの時代からかは不明ですが、古くから「雷除けの神さま」として信仰されてきたそう。
神仏習合の名残を感じさせる、ちょっと珍しい神社の風景です。
文化の交差点だった、長柄の土地
神社が建つこの長柄エリアは、昔は中津川と淀川の分岐点。古代には朝鮮半島の文化がいち早く伝わり、にぎやかな交流の地でもありました。
中世には“長柄長者”と呼ばれる豪商も多く暮らしていたことから、この地域の豊かさがうかがえます。
村人たちの手で守られてきた、地域のよりどころ
江戸時代から明治・大正・昭和と、社殿の建て替えも何度も行われ、そのたびに地域の人々が力を合わせて神社を守ってきました。
近代には、住吉神社と合併されるなど変化もありつつ、今もなお“長柄の鎮守さま”として愛され続けています。
お散歩ついでに、歴史にふれる時間を
派手さはないけれど、どこかホッとする。そんな空気が流れる長柄八幡宮。
朝のウォーキング、カフェ帰り、あるいは会社帰りのちょっとした寄り道に…ゆっくりと境内を歩いてみてはいかがでしょう?
ふだんの毎日に、ほんの少しだけ“歴史”と“癒し”を添えてくれる、そんな素敵なスポットです。
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