高津宮(高津神社)【大阪市・中央区】
都会の坂の上に、そっと寄り添うように佇む「高津宮(たかつぐう)」。大阪市中央区にあるこの神社は、仁徳天皇をはじめとする優しい神さまをお祀りし、地元の人々からは「高津さん」と呼ばれ親しまれてきました。
境内には穏やかな空気が流れ、思わず深呼吸したくなるような心地よさ。歴史と文化、そして笑いのエッセンスまで詰まった、高津宮は“都会のオアシス”のような存在です。
ご利益は良縁成就や商売繁盛など幅広く、落語の舞台になった演目のご縁から金運アップを願って訪れる人も。大阪市歌にも登場するほど、長く地元に愛されてきたその背景には、地域に根ざした深い絆があります。
「なんだかちょっと心を整えたいな…」という日に、気軽に立ち寄れる場所。あなたの中の小さなパワーを、そっと呼び覚ましてくれる神社です。
坂の上にある、やさしい神さまのいる場所「高津さん」
なんだか最近疲れ気味…。そんなとき、ふっと訪れてほしいのが「高津宮(たかつぐう)」。
上本町や谷町九丁目から歩いてすぐ。坂道をのぼった先にあるこの神社は、地元では「高津さん」の愛称で親しまれています。
都会の真ん中にあるとは思えない、心がふわっと軽くなる静けさ。
歴史ロマンも、ちょっぴり不思議な逸話も詰まった、近場の“癒しスポット”です。
大阪の礎を築いた、やさしい天皇さまをおまつり
ご祭神は、あの「仁徳天皇」。かつて高台から煙の上がる家が少ないのを見て、庶民の暮らしの厳しさに気づき、なんと税を免除して国民を守ったという“理想の君主”です。
そのあたたかい政治が人々に慕われ、平安時代に入ってからこの地に神社が創建されたのが高津宮のはじまり。
今も「やさしさの神さま」として、心を込めてお参りする人が絶えません。
“大阪市歌”にも登場するほど、地元愛され神社
大正時代に制定された大阪市歌の中にも、「高津宮の昔より…」と歌われるほど、大阪人の心に深く根づいた神社。
街のにぎわいをずっと見守ってきた「高津さん」は、今も変わらず、近所の人も遠方からの人も、あたたかく迎えてくれます。
「夏の大阪」を彩る、お祭りと伝統
毎年7月17日・18日に行われる夏祭りは、まさに“浪速の風物詩”。
境内では舞台演芸や龍おどり、黒門市場からやってくる神輿渡御など、にぎやかなお祭りが繰り広げられます。
この日だけ授与される、獅子頭のついた笹は“邪気払い”の御守り。夜には露店も並んで、ちょっとレトロで懐かしい夏の夜が楽しめます♡
落語の舞台にもなった、“笑えるご利益”も?
高津宮は、落語の世界でも人気の舞台。「高津の富」「崇徳院」「高倉狐」など、有名な演目に登場する場所でもあります。
特に「高津の富」は、なけなしの一文で宝くじ(富くじ)を当てた男の物語。“金運アップ”の願掛けに訪れる人も多いのだとか。
昔はここで、“恋の薬”が売られていた…?
神社の坂を降りた場所には、かつて「黒焼き屋」がありました。なんと「イモリの黒焼き」や「へびの願かけ」など、恋や願いを叶えるちょっと不思議なアイテムが並んでいたそう。
そして境内の絵馬殿のあたりは、江戸時代の“展望スポット”!望遠鏡で大阪の町並みをのぞける娯楽スポットとして、にぎわっていたんです。
おわりに:やさしさと福が集まる、都会の隠れパワースポット
高津宮は、ただの歴史ある神社じゃありません。
やさしさの象徴・仁徳天皇をおまつりし、夏のにぎわいも、落語の笑いも、不思議な物語も、ぜんぶ包み込んでくれる場所。
今日はちょっと疲れたな、と思ったら。心を癒しに“高津さん”までお散歩してみてください。
- 仁徳天皇
- 仲哀天皇
- 応神天皇
- 神功皇后
- 葦姫皇后
- 外一柱
- 良縁成就
- 諸願成就
- 商売繁昌
高津宮(高津神社)