日吉神社【大阪市・旭区】

大阪市旭区の住宅街に佇む日吉神社は、室町時代には、すでにこの地にあったと伝わる、静かであたたかな雰囲気の神社です。

かつては「山王宮」と呼ばれ、神さまのお使いの「神猿(まさる)さん」は「魔が去る」「勝る」に通じる、縁起のよいお猿さんとして知られています。
境内には病気平癒や子孫繁栄を願う石神や、小さな稲荷社もあり、日々の願いをそっと届けたくなるような優しさが広がっています。

旭区のまちなかで、ふと深呼吸したくなるようなひとときを。忙しい毎日の途中に、心を整えるよりみち時間を過ごしてみませんか?

のんびり歩いて、ふと立ち寄りたい。旭区・赤川の静かな神社「日吉神社」

大阪・旭区の住宅街にひっそりとたたずむ日吉神社。
かつては「山王宮」とも呼ばれ、神さまのお使いの「神猿(まさる)さん」でも知られる、地域の人々にそっと寄り添ってくれる、心安らぐ神社です。

室町時代にはすでに。かつては大寺の中にあった神社

このあたりは、かつて天台宗の大寺・赤川寺(せきせんじ)の境内で、「赤川」という地名も、このお寺から生まれたといわれています。
その境内にあったのが、比叡山・日吉大社の御分霊をお祀りする「山王宮(さんのうぐう)」で、明治元年(1868年)に「日吉神社」と改称されました。

寺院は大坂夏の陣で焼けてしまいましたが、神社は奇跡的に残り、今も変わらず人々の信仰を集めています。

その後、明治32年(1899年)に淀川を広げる工事が行われ、境内の北側がその土地にかかったため、本殿を約200m南へ移したのが今の場所です。
境内のすぐ裏手を淀川が流れているのも、そんな歴史と関係しているのかもしれません。

御祭神の大山咋神(おおやまくいのかみ)は、比叡山に住まわれたことから「山末之大主神」、丹塗りの矢で神威を現されると伝わることから「鳴鏑大神」とも呼ばれる神さま。
人々のために農事・水利・薬草に力を尽くされたといわれ、五穀豊穣や病気平癒、水難除けの御神徳はここからきています。
ちなみに、系統をたどると須佐之男命の孫にあたる神さまです。

“まさるさん”で運気アップ。神猿に出会える神社

この神社でひそかに人気なのが、神様のお使い「神猿(まさる)さん」。
「魔が去る」「勝る」との語呂合わせから、縁起の良いお猿さんとして、親しまれています。

日吉神社でも、神猿さんが神殿の守り神として向かい合って座っているそうです。

境内には小さなパワースポットも点在

  • 芝守稲荷社:伏見稲荷大社の御分霊を祀るお稲荷さん。初午の日には「稲荷祭」も。
  • 日吉行者堂:修験道の祖「役小角(えんのおづぬ)」を祀り、4月29日には「大護摩採燈神事」も行われます。
  • 黒い石神・白い石神:それぞれ「病気平癒」「子孫繁栄」のご利益があるとされ、そっと手を合わせる人も。

日々の願いをひとつずつ、丁寧に神様に届けられるような、静かで落ち着いた雰囲気が魅力です。

まさるさんのいる、音がふっと消える静かな境内【参拝メモ】

2026年9月に参拝しました。一般の住宅の前に鳥居があり、注連柱(境内の入口に立てられる一対の石柱)を通って境内へ。
境内のすぐ裏手は淀川で、空がとても広く感じられる神社です。

拝殿でお参りをして、社務所で御朱印をお願いしました。
御朱印を待っているときに気づいたのですが、不思議なくらい、まわりの音がほとんどしません。
たまたまかもしれませんが、かすかに聞こえる虫の声と、境内の外の木にカラスがとまる音くらい。
それ以外は、しんとした静けさに包まれていました。

社務所をのぞくと、お猿さんの形をした陶器のおみくじがあったので、ひとつ引かせていただきました。
御朱印には「神猿(まさる)さん」の印。訪れた日が中秋だったので、「中秋」の文字と彼岸花の印も入っていました。

境内には、ちょっと強めのお顔をしたお狐さまに守られた「芝守稲荷社」や「日吉桜」、ほかの神社では見かけない「黒い石神」と「白い石神」も。
さらに「日吉行者堂」の横には、鉄の下駄と錫杖(修行僧が持つ鉄の杖)のようなものが置かれていました。
近くで見てみたかったのですが、猫さんが警戒して座っておられたので、遠くから眺めるだけに。
立地のせいもあるのか、ひと味ちがう雰囲気の神社でした。

あとで調べると、黒い石神は、明治の末ごろ、当時の宮司さんが生駒山で禊(みそぎ)をした帰りに見つけて持ち帰った黒光りする石。
その夜、夢に龍神が現れ、「この石に油をかけてお祀りすれば、願う者の病を退けよう」と告げたのだとか。
今も、お祓いをした「願かけ油」が社務所で頒布されています。
白い石神は、昭和19年(1944年)、子宝を願ったご夫婦がこの石をお借りしてお祀りしたところ、翌年男の子を授かったと伝わる石。
のちに神社へ納められ、今は境内でお祀りされています。

日吉桜は、本宮の日吉大社に古くから伝わる山桜。
全国の日吉・日枝・山王神社とのつながりを願って、令和5年(2023年)のお正月に植えられたものだそうです。

日吉行者堂は、もとは赤川寺の一角にあった、修験道の開祖・役小角(えんのおづぬ)の石像のお堂。
役小角は、高下駄をはき、錫杖を持った姿で表されることが多いので、行者堂の横の鉄の下駄と錫杖も、そのゆかりのものなのかもしれません。
山王宮をお祀りしていた赤川寺は天台宗のお寺で、本宮の日吉大社も、比叡山延暦寺と深いつながりのある神社。
仏教らしいものが境内に多いのは、そんな歴史の名残なんですね。

帰り道に、ふらっとお詣り。毎日にそっと寄り添う神社

赤川や高倉町のあたりにお住まいなら、ちょっと遠回りしてでも立ち寄りたくなる癒しの場所。

静かな境内で深呼吸すれば、きっと心もすっきりリフレッシュ。
春夏秋冬、季節の風を感じながら、自分だけのご褒美時間を過ごしてみませんか?

主祭神 [神社の中心的な神様]
  • 大山咋神
御神徳 [神様から授かる恵みやご利益]
  • 五穀豊穣
  • 病気平癒
  • 水利・水難除け

 

開運

日吉神社

住所:大阪府大阪市旭区赤川4-19-13
アクセス:JRおおさか東線「城北公園通」駅より北へ徒歩10分
大阪シティバス「赤川3丁目」より北へ徒歩7分
電話番号:06-6925-6236
公式HP:日吉神社


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