少彦名神社(神農さん)【大阪市・中央区】
オフィス街の一角、中央区の道修町にひっそりとたたずむ少彦名神社(すくなひこなじんじゃ)は、「神農さん」の愛称で親しまれる、小さな癒しの神社です。
日本と中国、ふたつの“薬の神さま”をおまつりしていることから、病気平癒や健康長寿など、体と心に関するご利益が深いことで知られています。
境内はこぢんまりとしながらも凛とした空気に包まれていて、都会の喧騒の中でふと足を止めたくなる、そんなやさしい空間。
ちょっと疲れた日や、季節の変わり目に気持ちを整えたいとき。中央区の歴史あるこの神社で、心と体にそっと寄り添う時間を過ごしてみませんか?
薬のまちに佇む、小さな健康パワースポット「神農さん」
オフィス街の一角、道修町(どしょうまち)にひっそりとたたずむ「少彦名神社(すくなひこなじんじゃ)」。
地元の人からは“神農さん(しんのうさん)”と呼ばれ、古くから「くすりの神さま」として親しまれています。
ちょっと不思議な由来と、可愛い“張子の虎”で有名なこの神社は、癒しとパワーをチャージできる、「都会の中の癒しスポット」なんです♡
薬の神さまが祀られた、小さな“健康の社”
お祀りされているのは、日本の医薬の祖・少彦名命(すくなひこなのみこと)と、中国の薬祖神・神農氏(しんのうし)。
どちらも“医療と健康”に深く関わる神さまとして知られています。
そのため、病気平癒・無病息災・健康長寿などのご利益があるとされ、今も薬関係者や健康祈願をしたい方々から厚く信仰されています。
神社のルーツは、あるお殿様の“おくすり事件”から
時は江戸時代、八代将軍・徳川吉宗が病に倒れたときのこと。大阪・道修町の薬屋さんが差し出した薬が見事に効いて、吉宗はすぐに快復!
そのお礼として、薬屋さんたちに薬の製造・販売の特権が与えられ、この地は「くすりの町」として栄えるように。
そして薬の安全を守るため、1779年(安永9年)、この神社が創建されたのがはじまりです。
11月の「神農祭」は、大阪の年末を告げる風物詩
毎年11月22日・23日に行われる神農祭(しんのうさい)は、「大阪でいちばん最後のお祭り」として“とめ祭”とも呼ばれています。
期間中は参道に露店が並び、町はカラフルな張子の虎でいっぱいに♡
大阪の人たちにとっては、「冬が来る前に、ここで無病息災をお願いしておこう」…そんな気持ちで訪れる、年末の風物詩です。
張子の虎は、お守り?それとも“薬”?
神農祭の主役ともいえるのが、カラフルで愛らしい「張子の虎」。
そのルーツは文政5年、コレラが流行したときに、道修町の薬屋さんたちが作った「虎頭殺鬼雄黄圓(ことうさっきゆうおうえん)」という丸薬と一緒に、張子の虎をお守りとして配ったのが始まり。
その効果が抜群だったことから、以降は薬の代わりに“張子の虎”だけが残り、今も無病息災のお守りとして授与されています。
おわりに:働く女性にも、毎日をがんばるあなたにも
少彦名神社は、華やかな観光地ではないけれど、「都会の真ん中で静かに心と体を整えられる神社」。
オフィス帰りにふらっと立ち寄ったり、お出かけの途中にちょっと寄り道したり…
そんな小さな“よりみち時間”にぴったりの場所です。
忙しい日々のなかで、ふっと自分をいたわる瞬間を。「神農さん」で、やさしい健康祈願、はじめてみませんか?
- 少彦名命
- 神農氏
- 病気平癒
- 家内安全
少彦名神社(神農さん)
御堂筋線「淀屋橋」駅11番出口徒歩10分
京阪本線「北浜」駅27番出口徒歩8分