淀川神社【大阪市・都島区】

大阪市都島区の毛馬町にある淀川神社は、全国各地の有名な神さま十五柱をお祀りする、このあたりの氏神さまです。

明治の終わりに一度は神さまが村を離れてしまいましたが、地元の人たちの強い願いで、ふたたび神さまをお迎えした神社です。江戸時代の俳人・与謝蕪村のふるさとにある神社でもあります。

歴史と俳句の香りにふれながら、ちょっと足をのばして訪れてみてはいかがでしょうか。

はじまりは「十五神社」。海賊を見張る役人たちが祀った神さま

淀川神社がいつ建てられたのかは、くわしくわかっていません。もともとお祀りされていたのは、旧摂津国東成郡の友淵村。今の毛馬町1丁目にあたる場所です。友淵という地名は、平安時代のはじめごろ、あるいはそれより前から記録に登場するのだとか。

言い伝えでは、そのころ淀川の河口には海賊を取り締まる役人が置かれていて、その役人たちが全国各地の有名な神さま十五柱を守り神としてお祀りしたのがはじまりとされています。そこから「十五神社」の名で呼ばれるようになりました。

お隣の毛馬村には、八幡さまも

同じころ、お隣の毛馬村(今の毛馬町4丁目)には八幡大神宮があったと考えられています。十五神社と八幡大神宮、二つの神社は長いあいだ、地域みんなの氏神さまとして大切にされてきました。

明治の合祀で、神さまが村を離れることに

ところが明治42年(1909年)、国の方針で神社をまとめる「合祀」が進められ、二つの神社にも許可が下ります。八幡大神宮は6月1日、十五神社は11月22日のこと。
十五神社の神さまは旭区の大宮神社へ、八幡大神宮は都島区の櫻宮へと移されました。

十五神社は社殿だけがそのまま残り、八幡大神宮は社地も社殿もすべて合祀されることに。神さまのいない社殿を前に、村の人たちはさみしい思いを抱えながら暮らしてきたそうです。

村の人たちの願いがかなって、神さまが戻ってきた

それでもあきらめなかったのが、村の有志の人たち。粘り強い働きかけが実を結び、昭和28年(1953年)10月22日、残されていた十五神社の社殿に神さまをお迎えする遷座祭が行われました。

こうして淀川神社は、毛馬町・大東町・友渕町の氏神さまとして今に続いています。40年以上も待ち続けた神さまのお帰り、なんだか胸が熱くなりますね。

与謝蕪村のふるさとの神社

江戸時代の俳人・与謝蕪村は、享保元年(1716年)、摂津国東成郡毛馬村、今の都島区毛馬町で生まれました。蕪村はこの神社の氏子にあたり、境内には蕪村の像も建てられています。

幼いころの蕪村も、近くの神社のお祭りを楽しみにしていたのかも…。そんなふうに想像してみるのも、ちょっと楽しいですよね。

十五柱の神さまが勢ぞろい

淀川神社では、天照坐皇大御神をはじめ、八幡大神、住吉大神、春日大神など、十五柱もの神さまをお祀りしています。一度にこれだけの神さまにご挨拶できるのは、なんとも贅沢な気分です。

境内のお社にも、頼もしい神さまが

境内には、社殿のほかにも小さなお社があります。

ひとつは「紀州加太 淡島神社」。お祀りされている少名比古那神(すくなひこなのかみ)は、体は小さな神さまですが、はるか昔、人だけでなく鳥や家畜の病まで治す薬の使い方を定めたと伝わります。とくに女性の幸せを守ってくださる神さまとして、婦人病や、丈夫な子どもに恵まれることを願って、昔から頼りにされてきたそう。「医薬の親神さま」とも呼ばれています。

もうひとつは、宇賀御魂神(うかのみたまのかみ)をお祀りするお社。五穀豊穣や産業の神さまで、商売繁盛や家内安全などのご利益があるとされています。「イナリ」という呼び名は、この神さまのお腹に稲が生まれたというお話から「稲生り」、そして「稲荷」になったといわれているのだとか。

ちなみに、お狐さまは神さまそのものではなく、神さまのお使い。昔の農家の人たちが、身近にいる狐の不思議なしぐさに神秘的なものを感じ、田の神のお使いと考えたことから、稲荷の神さまと結びついていったそうです。

境内でひときわ目を引く、与謝蕪村の銅像【参拝メモ】

2026年9月に参拝しました。橋を渡ってすぐのところにある神社です。笠をかぶった狛犬に迎えられて拝殿へ向かうと、御祭神として十五柱の神さまの名前がズラッと並んでいます。

お参りを済ませて、御朱印をいただきに社務所へ。出てこられた女性の方が「今、書ける人が出ているので、書き置きになりますが」と、書き置きの御朱印に日付を入れてくださいました。

境内でなんといっても印象的なのが、与謝蕪村の銅像。ほかにも「紀州加太 淡島神社」や、宇賀御魂神をお祀りするお社もあって、決して広くはない境内に、たくさんの神さまがぎゅっと集まっています。

お散歩ついでに、蕪村のふるさとを訪ねて

地下鉄谷町線の都島駅からは、歩いて16分ほど。休日のお散歩や、ちょっとした寄り道にぴったりです。

蕪村が生まれ育った土地の空気を感じながら、十五柱の神さまにご挨拶してみてはいかがでしょう?

主祭神 [神社の中心的な神様]
  • 天照坐皇大御神
  • 八幡大神
  • 住吉大神
  • 賀茂大神
  • 廣田大神
  • 松尾大神
  • 熊野大神
  • 稲荷大神
  • 三十川大神
  • 春日大神
  • 白山大神
  • 大原野大神
  • 子守大神
  • 布留大神
  • 生野大神
御神徳 [神様から授かる恵みやご利益]
  • 家内安全
  • 厄除け
開運

淀川神社

住所:大阪府大阪市都島区毛馬町1-2-11
アクセス:地下鉄谷町線「都島」駅より徒歩16分
地下鉄谷町線「天神橋筋6丁目」駅より徒歩18分
JR環状線「桜ノ宮」駅より徒歩21分
電話番号:06-6921-5980
公式HP:淀川神社


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